• ビットコインは8万5000ドルを割り込み、暗号資産(仮想通貨)市場の下落を加速させている。
  • ソラナ、カルダノ、スイ、ドージコインなどのアルトコインが、12月18日の下落を主導した。
  • デリバティブ市場では5億5000万ドル相当の清算が発生したが、アナリストは今回の調整は全面的なパニックではなく、秩序あるデレバレッジのように見えると指摘した。

ビットコイン(BTC)は米国時間12月18日午後、重要な支持線である8万5000ドルを割り込み、約3週間ぶりの安値である8万4500ドルまで下落した後、小幅に反発した。

この動きにより、午前中に8万9500ドルまで上昇した反発分が帳消しとなり、暗号資産市場全体も下落した。

イーサリアム(ETH)は2800ドルを下回り、過去24時間で1.1%下落。一方、ソラナ(SOL)は4%下落し120ドルを下回り、4月以来の安値を記録した。

アルトコインが下落を主導し、カルダノ(ADA)、ドージコイン(DOGE)、スイ(SUI)は5%超安と、ビットコインの1.6%下落を上回った。

CoinGlass(コイングラス)のデータによると、この全面的な価格の乱高下により、過去24時間でデリバティブ市場で5億5000万ドル(約860億円、1ドル=156円換算)相当の清算が発生。ショートとロングのレバレッジポジションの双方が洗い流された。

8万5000ドル水準はここ数週間、重要な支持域として機能し、ビットコインは同水準で複数回買い支えられてきた。暗号資産分析会社AmberData(アンバーデータ)のアナリストは、この水準を「極めて重要」と位置付け、ビットコインがこれを明確に下回った場合、8万ドルに向けたさらなる調整局面の扉が開く可能性があると警告した。

コイングラスのデータによると、パーペチュアルスワップ市場で多くのアルトコインの資金調達率がマイナスに転じている。これは、価格下落で利益を得ようとするショートポジションが、ロングポジションに対してポジションを維持するための手数料を支払っていることを意味する。これは、トレーダーが依然として慎重で、リスク回避姿勢にあることを示している。

alt パーペチュアルスワップ市場での資金調達率(CoinGlass)

それでも、取引高の急増が見られないことから、市場はパニック売りではなく「秩序あるデレバレッジング」の過程にあると、アンバーデータのアナリストは指摘した。

「売り圧力時の取引高急増が見られないことは、新たな売り圧力が発生しているのではなく、売り手が疲弊していることを示唆している」と、アンバーデータのアナリストは述べた。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:CoinDesk
|原文:Altcoins plunge as bitcoin’s $85,000 test triggers $550 million in liquidations

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