大手キャリアに比べて安い料金で利用できる格安SIM(格安スマホ)。月10GB使える格安SIMは、家ではWiFiを使用しているものの、外出先でもSNSや軽い動画鑑賞を楽しみたい人におすすめです。10GBプランはmineo(マイネオ)・NUROモバイル・IIJmioなどさまざまな格安SIMで提供されているうえ、「10GBが最安の格安SIMはどれ?」「10GB使えるかけ放題の格安SIMはある?」などと気になることが多く、どれを選べばよいか迷いますよね。
今回は、人気の月10GB使える格安SIM17サービスを、6個のポイントで比較して徹底検証。おすすめの月10GB使える格安SIMをランキング形式でご紹介します。マイベストが定義するベストな月10GB使える格安SIMは「どの時間帯でも通信速度が速く、通信品質と月10GB利用時の安さを兼ね備えた格安SIM」。徹底検証してわかった月10GB使える格安SIMの本当の選び方も解説しますので、ぜひ購入の際の参考にしてください。
マイベストでは、ベストな月10GB使える格安SIMを「どの時間帯でも通信速度が速く、通信品質と月10GB利用時の安さを兼ね備えた格安SIM」と定義。そんなベストな月10GB使える格安SIMを探すために、人気の月10GB使える格安SIM17サービスを集め、以下の6個のポイントで徹底検証しました。検証①:通信速度検証②:電波のつながりやすさ検証③:料金の安さ検証④:初期費用の安さ検証⑤:データ消費後の使いやすさ検証⑥:乗り換えやすさ
おすすめスコア:4.63(2025/12/26時点)
使うデータ容量を都度購入したい人向き。基本月額料金は0円
auのオンライン専用プランで、KDDI Digital Lifeが提供する「povo」は使い方に合わせてその都度データ容量を購入したい人におすすめです。基本月額料金は0円で、自分が使いたいデータ容量を自由に選んで買い足す「トッピング」式が特徴。ときどき月10GBを超えることがある人も、使い方に合わせて調整できて便利です。10GBぴったりのプランはありませんが、「90日間使える60GB」のトッピングを購入した場合、月20GBが1か月あたり2,163円で使えます。ほかの格安SIMの月10GB利用時の料金と比較するとやや高めですが、月20GB使えると考えれば割安。初期費用がかからないのも魅力で、1か月10GBを超えることもある人には有力な候補になるでしょう。au回線をそのまま使うMNOということもあり、通信速度は申し分ありません。実際の計測でも、時間を問わず高画質の動画を快適に楽しめる通信速度を維持できていました。混雑しやすい昼休み時間帯・通勤時間帯でもサクサクと動画コンテンツを再生できるのはうれしいポイント。電波もつながりやすく、地下や屋内でも問題なく使えました。自分の使い方に合わせてデータ容量の購入量を調節できる点はトッピング式のメリットですが、データ容量を使い切ったときや有効期限が切れるたびにデータ容量を購入する必要があり、毎月同じ量を使う人には手間かもしれません。MNPワンストップやeSIMに対応しているため、乗り換えはスムーズです。半年間データ容量を購入しないと強制的に解約される点には注意が必要ですが、使い方に合わせてデータ容量をトッピングしながら使っていきたい人にはおすすめの格安SIMといえるでしょう。
おすすめスコア:4.62(2025/12/26時点)
回線の種類にこだわる人向き。大手キャリア3回線から選べる
「mineo」は、複数の回線から選びたい人におすすめの格安SIM。ドコモ・au・ソフトバンクの3回線から選択できるため、現在使用中のキャリア端末をそのまま使いたい人にもよいでしょう。ただし、料金のお得感はそれほどありません。10GBプランの料金は1,958円と、今回検証したなかでは相場並みですが、初期費用が高め。事務手数料3,300円に加えて、SIMカード・eSIMプロファイル発行料440円が必要です。月額料金は特別高くないものの、費用を抑えたい人は不満を感じる可能性もあります。一方で、電波のつながりやすさや通信速度は良好。実際の計測では、3回線ともに高画質な動画もサクサクと再生できる速度をキープしていました。ただし、大手キャリアの回線を間借りするMVNOなので、時間帯によって通信速度が低下する可能性はあります。MNPワンストップ対応で、乗り換え先での手続きのみで開通できるのは便利。速度は回線によっても違うため、回線をうまく選べば十分メインのスマホとしても使えそうですが、安さや速度重視の人は上位の格安SIMと比較したうえで選ぶことをおすすめします。
おすすめスコア:4.54(2025/12/26時点)
動画をサクサク楽しむならこれ!LINEはギガフリーで使える
ソフトバンクのオンライン専用ブランドである「LINEMO」は、安定した速度で月10GB使いたいすべての人におすすめ。LINEの利用でデータ容量を消費しない「LINEギガフリー」がついているのが大きな特徴で、LINE電話をよく使う人などにとくにおすすめです(*5)。ソフトバンク回線を使用するMNOで、回線の混雑時も影響を受けにくく速度が低下しにくい点は大きな魅力です(*1)。実際の計測では、混雑しやすい昼休み時間帯でも高画質の動画をサクサクと再生できる速度をキープ。電波のつながりやすさも良好で、地下や屋内などでもほぼ圏外になることなく使えました。月10GB利用時の料金は2,090円。検証した格安SIMのなかでは安くはなく、大手キャリアの回線を間借りするMVNOには1,000円台のものもありますが、MVNOに比べると速度が安定している点は大きなメリットです。MNPワンストップに対応し、乗り換え時は手間がかかりません。オンライン専用ブランドで、申し込みはWEBのみ。対面サポートはないもののチャットでの質問を受け付けており、困ったことがあれば相談できます。10GB使える「LINEMOベストプラン」は、月のデータ使用量に応じて料金が変わるプラン。3GBに収まる月は990円になります。10GBを超えても自動的に料金が上がることはないので、階段制とはいえ「いつの間にか料金が上がっていた」ということはありません。いつでも動画を快適な速度で楽しみたい人やLINEを頻繁に使う人にはぜひ候補に入れてほしいプランです。
おすすめスコア:4.48(2025/12/26時点)
月20GB使えて1,390円と割安。eSIMにも対応
「日本通信SIM」は、通信速度の安定性より料金の安さを重視する人におすすめの格安SIMです。大手キャリアのドコモ回線を間借りしているMVNOで、自社の回線を使うMNOよりも割安。通話オプションも豊富なので、病院の予約などで電話を使うことが多い人にも向いています。10GBプランがなく、月10GB使うなら20GBプランが選択肢に。料金は1,390円と、20GB使えるにもかかわらず比較したなかで安さに優れていました。初期費用はかかりますが、料金を抑えて月10GB使いたい人も利用しやすいでしょう。大手キャリアの回線を間借りしているため、自社回線をそのまま使うMNOに比べると混雑の影響を受ける可能性は高い点には注意。実際の計測では、混雑しやすい昼休みの時間帯だと速度が低下し、標準画質の動画ならなんとか再生できるといえる速度でした。電波もつながりやすく、圏外になることなく使えそうです。MNPワンストップやeSIM対応で、乗り換えの手間も省けます。20GBプランなら、10GBを少し超えた際にも通信制限がかからないので速度が落ちない点もメリット。使いたい量が大幅に増えたら、50GBプランへの切り替えも可能ですよ。20GB使えるプランでありながら、1,000円台で使えるのは大きな強み。「20GBも必要ない」と思っている人にとってもお得といえます。MVNOながら動画も楽しめる速度が期待できるので、速度もある程度確保しつつ、月々の料金を抑えたい人にとってはおすすめの格安SIMといえるでしょう。
おすすめスコア:4.42(2025/12/26時点)
有料オプション加入でギガ消費を節約。ゲーム好きなら候補に
「LinksMate」は、ゲーム・動画配信サービス・SNSをよく利用する人なら注目の格安SIM。月額に550円プラスすれば、対象のゲームやコンテンツの通信量をカウントしない「カウントフリーオプション」に加入できます。10GBぴったりのプランはないため、月10GB使うなら15GBプランが候補に。月額は1,870円と検証したなかでは比較的安めですが、カウントフリーオプションに加入すると月額は2,420円となり、ほかの格安SIMの月10GB利用時の料金と比較すると高めです。また、eSIMの場合は発行料が550円必要で、事務手数料3,300円も加えると初期費用は高めといえます。通信速度は十分で、実際の計測では回線が混雑して遅くなりやすい時間帯でも高画質動画をサクサクと見られる速度を記録。電波もつながりやすく、ほとんどの場所で圏外になることなく使えるといえます。ただし、大手キャリアであるドコモ回線を間借りするMVNOなので、時間帯によっては動画やゲームの読み込みがスムーズにいかないリスクもある点には注意しましょう。MNPワンストップに非対応のため、他社からの乗り換えやすさはスムーズではありません。オプションをつけると料金が2,000円以上と高めですが、ゲームと連携することで特典がもらえるなど、ゲーム好きな人であればメリットも感じられる格安SIMです。
おすすめスコア:4.4(2025/12/26時点)
すでにJ:COMユーザーならメリットも。同額で20GBまで増量可能
「J:COM MOBILE」は、J:COMでほかサービスを契約している人におすすめです。J:COMのテレビやネットなどを利用している人の場合、10GBプランの料金のまま20GBまで使える「データ盛」が適用されます。ただし、10GBプランの料金2,178円は、今回検証したなかではやや高め。WEBでの申し込みの場合は事務手数料が無料になるものの、月額料金は特別安い印象はありません。10GBで収まる人であれば、J:COMユーザーの特典であるデータ増量もそれほど魅力は感じないでしょう。今回の通信速度の計測では、昼休み時間帯のみ速度が落ち、標準画質の動画をなんとか見られる速度を記録しました。au回線を間借りしているMVNOのため時間帯によって速度が低下する可能性がある点には注意が必要。電波はつながりやすく、地下や屋内でも問題なく接続できるでしょう。MNPワンストップに対応している点や、ケーブルテレビの会社なだけあってサポートが充実している点は魅力。同社のサービスを利用しているなら、近くの営業所に問い合わせてサポートを受けることも可能です。料金面のメリットは薄いものの、J:COMユーザーなら選択肢に入るでしょう。
おすすめスコア:4.4(2025/12/26時点)
とにかく安さにこだわる人に。時間帯による速度ムラには注意
「HISモバイル」は、とにかく安さを重視したい人におすすめ。HISの旅行ツアーで特別割引を受けられるなど、旅行会社が手がける格安SIMならではの特典があるのが特徴です。特筆すべき特徴は料金の安さ。10GBプランの料金は1,340円と、今回検証した10GBプランのなかでは最も安い料金でした。初期費用3,300円はかかりますが、毎月の料金を1,000円台前半に抑えられるのは大きな魅力です。ただし、ドコモ回線を間借りしているMVNOなので、混雑しやすい時間帯には通信速度が遅くなることも。実際の計測では、ソフトバンク・ドコモ回線ともに昼休み時間帯以外は高画質動画を再生できる速度が出ていたものの、昼休み時間帯には標準画質動画をなんとか再生できるレベルの速度になりました。いつでもサクサクと快適な速度を期待している人には不向きです。一方、電波のつながりやすさは問題ありません。また、MNPワンストップに対応しているため、MNP予約番号の発行なしで乗り換え可能です。10GB使えて1,340円という料金の安さは魅力的であるため、速度にあまりこだわらない人であれば候補になる格安SIMといえるでしょう。
おすすめスコア:4.39(2025/12/26時点)
契約とセットの端末の種類が豊富。通信速度は物足りない
「IIJmio」は、端末もセットで購入したい人におすすめです。ドコモ・au回線を間借りしているMVNOで、プランの契約とセット購入できる端末の種類が豊富。自分好みのスマホを購入しやすい格安SIMです。料金は比較したなかでも割安で、10GB使用時の料金は1,400円。一方で、初期費用は高めで、事務手数料のほかに、SIMカード・eSIMプロファイル発行料がかかります。月々の利用料を抑えられますが、初期費用がかかる点には注意しましょう。MVNOということもあり、混雑の状況によっては通信速度に影響が出やすい傾向。実際の計測では、通常時間帯・通勤時間帯は高画質の動画を再生できる速度だったものの、au回線・ドコモ回線ともに昼休み時間帯はサイトを読み込むのにも時間がかかる速度にとどまりました。電波はつながりやすかったとはいえ、昼休みに動画も楽しみたい人は不満を感じるかもしれません。MNPワンストップに対応し、乗り換えはスムーズ。料金が1,000円台に収まるのは魅力ですが、速度面では上位サービスにおよばない格安SIMといえるでしょう。
おすすめスコア:4.34(2025/12/26時点)
ビックカメラのポイントで支払える。昼休み時間帯の速度低下に注意
ビックカメラの「BIC SIM」は、ビックカメラでよく買い物をする人におすすめです。月々の支払いにビックカメラで貯まるポイントが使用でき、ポイントの分だけお得に格安SIMを利用できます。10GBプランの料金は1,400円と、1,000円台で使えるのは好印象。今回検証した月10GB使える格安SIMのなかでも安く、お得感があります。ただし初期費用が高い点はネックで、事務手数料の3,300円にくわえて、eSIMの場合はプロファイル発行料として433.4円がかかります。電波はつながりやすかったものの、通信速度の検証では時間帯によって速度が落ちる結果に。とくに昼休みの時間帯はドコモ・au回線ともに、サイトの読み込みにも時間がかかる速度でした。ドコモ・au回線を間借りしているMVNOであるため、時間帯により速度が遅くなる可能性があります。MNPワンストップに対応しているため、乗り換え時には手間がかからない点はメリット。料金も割安ですが、速度が不安定なのは気になりそうです。
おすすめスコア:4.33(2025/12/26時点)
最安価格:0円(2025/12/26時点)
追加料金なしで10分かけ放題。速度は十分だが料金が高め
「DTI SIM」は、10分程度の通話をよくする人におすすめです。プランに10分かけ放題がついていて、オプションとして追加料金を支払う必要がありません。10GBぴったりのプランがないため、月10GBまで使いたい場合は16GBプランの契約になります。月額料金は2,420円と、比較したほかの格安SIMの月10GB利用時の料金より高めでした。初期費用も割高で、事務手数料3,300円に加えてSIMカード発行料が433円かかります。MVNOでドコモ回線を間借りしている都合上、時間帯によって通信速度が変化しやすい点には注意が必要。とはいえ、実際の計測では、回線が混雑しやすく遅くなりがちな時間帯でも高画質の動画を再生できる速度でした。電波のつながりやすさもおおむね良好です。MNPワンストップには対応しておらず、乗り換え時には手間がかかります。検証での速度は十分でしたが、料金の高さはネック。10分かけ放題つきは便利ですが、頻繁に電話をしない人にとっては割高に感じられる点も含めて検討しましょう。
ガイド:高山健次(元携帯電話販売員/マイベスト 通信会社・通信キャリア・サービス担当)
※ 月10GBのプランがない格安SIMは10GB以上使えるプランで比較し、おすすめできないものはラインナップから外しています。


