● ビットコインは3日連続で7万ドル台を維持。クジラによる買い集めは2026年で最高水準に達した。
● 取引所のクジラ比率は0.69まで上昇。個人投資家の参加が弱い中、機関投資家による押し目買いが顕著に。
●米国による対イラン空爆を巡る予測市場への賭けが拡大し、オンチェーン指標が強気にもかかわらず、個人投資家のリスク選好を抑制している。

ビットコイン(BTC)は2月9日、7万300ドル超の水準で推移し、3営業日連続で7万ドルを上回って終値を迎える展開となった。オンチェーンデータによれば、市場のパニックを好機と捉えた大口投資家(クジラ)の購入活動が活発化しており、今年の最高値を更新した。

一方で、米国とイランの軍事衝突の可能性に関連する予測市場での賭け金が高水準にあることが、個人投資家のリスク志向を高めている。その結果、クジラ需要が拡大しているにもかかわらず、ビットコインは次の心理的な節目である7万5000ドルに向けた上昇を果たせずにいる。

機関投資家は「安全資産」の金へ、個人投資家はリスク回避を継続

ビットコインの冴えない値動きは、リスク資産全体に見られる乖離を映し出している。地政学的リスクの高まりを受け、機関投資家は安全資産への逃避を強めており、現物金(ゴールド)価格は月曜に2%以上反発。先週金曜に割り込んだ5000ドルの大台を奪還し、5100ドル台まで値を戻した。

一方で、ビットコインにも過去24時間で新たな資金流入が確認されている。マイケル・セイラー氏率いるストラテジー(旧マイクロストラテジー)社を含む大口の買い手が市場に戻りつつある。

alt 〈ビットコインの取引所クジラ率は2月8日に0.69を記録。2025年11月以来の最高水準となった:CryptoQuant 〉

CryptoQuantのデータによると、最大のビットコイン保有企業であるマイクロストラテジー社がさらに1142 BTC(約9000万ドル相当)を購入したことが判明。これに伴い、取引所への全流入量に対する上位10件の割合を示す「取引所クジラ率(Exchange Whale Ratio)」は、2月8日に0.69まで上昇した。これは、週末に取引所へ預け入れられたBTCの約70%がクジラのウォレットによるものであることを意味している。

前回、この指標が0.70を超えたのは2025年11月24日で、その際にはBTC価格が約4%上昇し、11月22日の8万4800ドルから反発した。しかし今回は、記事執筆時点で24時間比0.24%の微減となっており、71000ドルの壁を前に足踏みが続いている。

機関投資家やクジラが積極的に買い集める一方で価格が7万ドル付近で停滞していることは、個人トレーダーが短期的なリスクに対して依然として非常に敏感であることを裏付けている。

予測市場での「空爆」巡る賭けがパニックの呼び水に

予測市場大手のKalshiやPolymarketで観測されている動きは、地政学リスクを巡る個人投資家の慎重姿勢をさらに浮き彫りにしている。Kalshiのデータでは、2月9日から3月31日までの期間における「米軍によるイラン攻撃」に関連して、2億700万ドル以上の賭け金が投じられている。

米国時間月曜正午時点で、2月28日までに攻撃が起きる確率25%という予測には、1,120万ドル以上が賭けられており、これが最大の取引クラスターとなっている。

さらに月曜日には、Metaのソフトウェアエンジニアであり、PolymarketのアクティブトレーダーでもあるJeong Haueju氏(@haeju.eth)が、X上でインサイダー取引の可能性を示唆する異常な動きを指摘。懸念が一段と強まった。

投稿によれば、460日間休眠していたウォレットが突如として「本日中に米国がイランを攻撃する」という2%の低確率な予測に10万ドルを賭けたという。的中すれば400万ドルの配当となるこの賭けに対し、市場では「インサイダー情報に基づいたポジショニングではないか」との憶測が広がっている。

当該ウォレットは過去に1回しか予測市場に参加していなかったとされ、内部情報を踏まえたポジションではないかとの憶測を呼んでいる。

地政学リスク以外にも、米銀の決算不振やAIサプライチェーンのリスク、ケビン・ウォーシュ氏の次期FRB議長指名に伴う引き締め懸念など、個人投資家には複数のマクロ的逆風が重なっている。

alt 〈Kalshi Polymarketのトレーダーは、2月28日までに米国がイランを攻撃する確率25%に対し、1120万ドルを投じている〉

とはいえ、市場全体としては最終的な上振れを期待する声が根強い。

Kalshiのデータでは、ビットコインが7万5000ドルに達する確率は59%(前日比6ポイント増)に上昇。一方で、5万5000ドルへの大幅調整の確率は15%(前日比35ポイント減)へと急低下している。

【あわせて読みたい】
ビットコインとは
ビットコイン 購入
ビットコイン取引所
JAPAN FINTECH WEEK 2026初日開催!
Future of Digital Money
デジタル通貨カンファレンス
2026年2月24日(火) 11:00-18:00
登録無料
📋 詳細を見る
✉️ 今すぐ申し込む