イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が14日、公式Xで予測市場の現状に対する懸念を表明した。同氏は、予測市場が短期暗号資産価格賭博やスポーツ賭博等の「ドーパミン価値はあるが長期 […]イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が14日、公式Xで予測市場の現状に対する懸念を表明した。同氏は、予測市場が短期暗号資産価格賭博やスポーツ賭博等の「ドーパミン価値はあるが長期 […]

イーサリアム創業者「予測市場は賭博依存から脱却を」

2026/02/15 09:23
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イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が14日、公式Xで予測市場の現状に対する懸念を表明した。同氏は、予測市場が短期暗号資産価格賭博やスポーツ賭博等の「ドーパミン価値はあるが長期的な充足感や社会的情報価値を持たない」コンテンツに過度に依存していると指摘し、「不健全なプロダクト・マーケット・フィットへの収束」が進んでいると警告した。

予測市場の「不健全な依存」を警告

ヴィタリック氏は、予測市場が一定の成功を収めており、市場規模も意味のある賭けを可能にするレベルに達していると認めた。しかし、チームが収益確保のために短期的なギャンブル要素に依存する傾向を「企業の堕落(corposlop)」と表現し、強い懸念を示している。

予測市場には3種類の参加者が存在すると同氏は分析する。第1に「賢明なトレーダー」で、市場に情報を提供し利益を得る。第2に必然的に「損失を出す参加者」が必要となる。この損失者には「ナイーブなトレーダー(誤った意見で賭ける人々)」「情報購入者(情報取得のために自動マーケットメーカーを設置する組織)」「ヘッジャー(リスク削減のために保険として市場を利用する人々)」の3タイプがあるが、現状は第1のタイプに過度に依存している。

ヴィタリック氏は、愚かな意見を持つ人々から金銭を得ること自体に道徳的な問題はないとしつつも、これに過度に依存することには「根本的な呪い」があると指摘した。プラットフォームが愚かな意見を持つトレーダーを積極的に探し、そうした意見を奨励するブランドやコミュニティを構築するインセンティブが生まれるためだ。

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「法定通貨を置き換える」革新的構想

ヴィタリック氏は、予測市場を「ヘッジ機能」へ全面転換させる構想を提示した。

具体的には、人々が購入する商品・サービスの主要カテゴリーすべてに価格指数と予測市場を設け、各ユーザー(個人または企業)がローカルLLM(大規模言語モデル)を持つ。このLLMがユーザーの支出を理解し、「N日分の予想支出」を表すパーソナライズされた予測市場シェアのバスケットを提供するという仕組みだ。

同氏は「これにより法定通貨は全く不要になる」と主張する。人々は資産成長のために株式やイーサリアムETHETH等を保有し、安定性が必要な時にはパーソナライズされた予測市場シェアを保有すればよいとの見解を示した。

数学的な例として、バイオテック企業の株式を保有する投資家が選挙結果の予測市場でヘッジを行うケースを提示。特定政党の勝利が自社株価に悪影響を与える場合、その政党の勝利に賭けることでリスクを削減できると説明した。対数効用モデルでは、このリスク削減の価値は0.58ドル相当になるという。

ダニエル氏との論争──「成長段階」vs「堕落の言い訳」

この提言に対し、ダニエル(@0xDani)氏は反論を展開した。

ダニエル氏は、暗号資産価格やスポーツ等の短期イベント市場は「堕落したバージョン」ではなく、人々や資金、流動性を呼び込む手段だと主張。これらの市場なしでは適切な市場深度やタイトなスプレッド、参加習慣が形成されないとし、「これはバグではなく成長段階だ」と述べた。

また、ナイーブなトレーダーは株式や外国為替、オプション市場にも存在しており、問題はプラットフォームが意図的にそれを設計することであり、予測市場自体の呪いではないと指摘。予測市場は「カジノかユートピアか」ではなく、通常の製品進化だと主張した。

これに対しヴィタリック氏は再反論を展開。同氏は「以前はこうした議論にもっと寛容だったが、最近ではこれらは通常『ギャラクシー・ブレイン的自己正当化』だと考えるようになった」と述べた。

ヴィタリック氏は、この正当化で成功裏に成熟段階へ移行した製品に対し、企業の堕落段階が唯一のプロダクト・マーケット・フィットであり続けた製品が10以上存在すると指摘。「移行期間に過ぎない」という考えは、理想的な従業員の離職を防ぎ、ネガティブな広報から守るための言い訳として使われてきたと批判した。

同氏はコミュニティ構築が経路依存的であることを強調し、「人々は代替可能ではないため、ステージ10でコミュニティを維持したいなら、ステージ1の時点でそのコミュニティにアピールするものが必要だ」と主張。シグナル(Signal)は犯罪者へのマーケティングでブートストラップせず、ファイルバース(Fileverse)はギャンブル機能を導入せず、イーサリアム自体も最初からギャンブラーをターゲットにしなかったと例示した。

ヴィタリック氏は「somETHingを信じ、最初の段階からそれを信じろ」との言葉で締めくくり、予測市場が初日から健全なユースケースに焦点を当てるべきだとの立場を鮮明にした。

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